日本の行事・習慣ガイド

日本の行事・習慣・風習などの文化について、知ってるようで知らないことが多くあります。このサイトでは、魅力的な日本の文化を中心に、ご紹介していきます。

正念場(しょうねんば)の語源・由来とは?正しい使い方10選

更新日:

スポーツやビジネスシーンなど、様々なところで耳にしたことのある「正念場」という言葉。

これを聞くと「大事な局面に立たされている」ことが想像できます。

それでは、正念場の語源や由来はご存知でしょうか?

意外と知られていないこの言葉の成り立ちと、正しい使い方について説明していきます。

 

正念場(しょうねんば)の語源・由来とは?

正念場(しょうねんば)の語源は仏教用語からきています。

仏教では悟りに至るまでの基本的な実践徳目である、8つの八正道(はっしょうどう)と呼ばれるものがあります。

正念場に使われている正念は、八正道のひとつで、それ以外の7つには、「正見」「正思惟」「正語」「正業」「正命」「正精進」「正定」があります。

それぞれの意味は以下の通りです。

 

正見(しょうけん)
正しいものの見方。偏見や固定観念を捨て、物事をありのままに見ること。

正思惟(しょうしい)
正見に基づいた正しい考えを持つこと。

正語(しょうご)
正見に基づいて正しい言葉で話すこと。嘘や悪口、飾った言葉で話さないこと。

正業(しょうごう)
正見に基づいて正しい行いをすること。殺生や盗み、飲酒などをしないこと。

正命(しょうみょう)
正見に基づいて正しい生活を営むこと。正しい方法で衣食住をまかなうこと。

正精進(しょうしょうじん)
正見に基づいて正しい努力をすること。悪い行いは改め、良い行いをすること。

正念(しょうねん)
正見・正思惟・正語・正業・正命・正精進に基づいて釈迦如来様の教えをいつも心に正しくとどめること。

正定(しょうじょう)
正見や正念に基づいて正しい瞑想を行い、精神を集中させること。

 

正念は、邪念を払い心が安定した状態の平常心をあらわしており、これが由来となって現在のような「正しい心」「正気」が必要なここぞという場面を、「正念場」と呼ぶようになりました。

また、歌舞伎や浄瑠璃(三味線を伴奏楽器として太夫が詞章を語る劇場音楽)で主人公がその性根を発揮する大事な場面を「性根場」といい、その場面を演じるのに平常心が必要であることから「正念場」といわれるようになったとの考えもあります。





 

正念場(しょうねんば)の正しい使い方10選

それでは正念場の正しい使い方を見ていきましょう。

1.  ここから数日は正念場が続く。
2.  試合は正念場を迎えました。
3.  この正念場で予想外の実力を発揮した。
4.  正念場に追い込まれた気持ちである。
5.  話しはようやく正念場にさしかかった。
6.  彼は今、正念場に立たされている。
7.  医師は今後の24時間が正念場だと言いました。
8.  正念場の準備はできている。
9.  今年は正念場となる1年ですので精一杯頑張ります。
10.ここが正念場だと心得て、一致団結し臨んでいこう。

 

正念場と似たような言葉には、修羅場や土壇場、山場などがあります。

修羅場はインド神話、仏教関係の伝承などで仏教の守護神である阿修羅(あしゅら)と帝釈天(たいしゃくてん)が争ったとされる場所を指します。

 

その修羅場を、激しい争いの行われている場所やそのような場所を連想させる場合に、「修羅場をくぐる」「修羅場に直面する」といったような使い方で壮絶な様子をあらわします。

土壇場は、江戸時代以前に罪人の刑を執行するために、土を盛って築いた壇の場所を意味する言葉として、「どうにもならない、最後の決断を迫られるとき」を意味し、山場は「物事の最も重要で緊張している場面」に使われます。

 

どれも大事な局面を意味している言葉ですが、こんなにも様々な言い回しが存在するのは日本独特のものです。

前後の文章によっては、ネガティブな場面でもポジティブな場面でも使うことができます。

 

普段何気なく使っている言葉でも、このように調べてみるとどんどん引き込まれていくのが日本語の良いところですね。

あなたの人生において正念が必要な正念場は何度ありましたか?

広告 日本の行事2

-一般

Copyright© 日本の行事・習慣ガイド , 2019 All Rights Reserved.